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今回はベルリン・ブランデンブルク門をスケッチします。
元画像は過去に自分で撮ってきたものを使います。
1.トレースする
今回、この写真をあからさまにトレースして下絵を描いてみようと思います。
この方法は僕が女子高の授業でも、許可しているというか、推奨しているというか、そういう方法です。パソコンの輝度を最大に高くして、部屋を少し暗くします。
このとき、トレーシングペーパー出ない限りは、安いぺらぺらの紙のほうがやりやすいです。
こうやって当てがって、
ちょんちょんちょんとアタリを頂いていきます。
こんなふうに。めちゃ楽ですね。
これに慣れるとほんとうの野外でのスケッチはできなくなるかもしれないとう禁断の?方法です。でも、誰でも気軽にスケッチできるという意味ではおすすめの方法です。
デッサンのときに実際の物理的な「デスケール」という枠で構図をとるやり方もありますが、野外でやるならあれ使いましょうかね。あれのつもりで今回、パソコンのモニタから直接トレースします。これは2〜3分くらいでできてしまいます。
本当に、だいたいでいいので、細かいところは無視してとっていきます。
2.暗い部分を塗っていく
毎度毎度ですが、暗いところを塗っていきます。
単純作業ですが、僕は楽しいです。
トレースしているのでそんなに大きく構図がくるうことはありませんが、
微調整しつつ、また、「こんな形だったんだな」と形態を確認するかのごとく、陰影を探して塗っていきます。(陰と影、shadeとshadowこれに関してはまたの機会に。)
人間、一番印象的な部分を描き込んでしまいがちだと思いますが、やはりこの6本の柱から塗り始めました。
それでも、一部に執着しすぎずに、徐々に全体を塗っていきます。
この門の前の空間がひとつの大きな箱の内部だと思って、塗っていきます。
3.中間色と輪郭を入れていく
がっしりとした巨大な建築物なので、輪郭もはっきりさせたい。中間色をHBで入れていきつつ、パシっとした輪郭が欲しい箇所を押さえていきます。
ついでに「クロスハッチング」を意識して、パースに合わせた線を入れていきます。
こういう、縦横斜めの線のことを言っています。これが結構、なんだかんだで、効くんですよね。
4.消しゴムがけと全体の調整で完成
消しゴムがけをしていきます。
暗い部分をもう一度押さえて、完成とします。
今回こんなかんじで進んでいきました。
これを描いているときに海外から問い合わせがあり、
「この赤い部分の明るいラインは消しゴム?」とご質問いただきまいしたので「そうです、消しゴムです」とお答えし、
「青い部分は?」とご質問いただきましたので「消しゴムがけしているときに紙が"クシャッ"ってなって妙な折り目がついたものです」とお答えしました。
安い紙だとそんなことになってしまいます。トレースには薄い紙が向いてるんですけどね...
iPhoneでフィルタをかけてみたりしました、が、
いつも思うことがあるんですが、完成に向かう途中の段階のほうが、魅力的なことがあります。こうして並べて見てみると、実際どうですかねえ...なかなか、難しいもんですね、「絵」って!(笑)
ということで今日はドイツの首都、ベルリンのシンボル、ブランデンブルク門でした。
(以上です)