ロンドンもたくさんスケッチしたくなる箇所があるんですが、今回は自分の撮った写真の中からたまたまいい感じに撮れた動きのある構図のお気に入りの写真を原画として使って描いてみます。
結論としては難しくて納得のいく出来ではないのですが、せっかくなので日記として投稿しておきます。
※ 他の「スケッチ編」はここからご覧頂けます。
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今回の素材と道具
ウェストミンスター駅付近を歩くロンドンの人々を切り取った、僕が2013年に行ったときに自分で撮ってきた写真を使うことにしました。
あとの道具はHB鉛筆、4B鉛筆、A4用紙、消しゴム、です。
1.あたりをつける
この写真の場合、自分の中では明らかに一番前の女性なので、そこから描きつつ、全体をとっていきます。
「透視図法」という言い方がありますが、余計なモノは画面からどかして、風景全体を「透視」するつもりで描いていきます。ただ、このとき、消失点がおかしいです。うまく描けていません。でもそれにすぐ気づいて、ちょっとづつ「ごまかして」いきます。
ここですね、やりながら、「?」おかしい、と思って描いていました。
でも人物を置いてごまかしてしましました。
2.陰影をつける
描くというよりは「塗る」作業です。4Bとかで塗っていきます。これはもう自動的に、どんどん塗るだけです。あまり何も考えません。わりと楽しい段階。
3.中間色を入れていき、ついでに形も整えていく
このとき、写真はほとんど逆光なんですが、それでも影を見つけて、「一番暗い部分」の次の部分を探し、ちょっとづつ塗っていきます。
中間色を塗っていくと、2でやった一番くらい部分が損なわれていきますので、また再度、「ここはもっと暗いんだよ」と言い聞かせながら塗っていきます。
4.ハイライトを意識しながら全体を整える
消しゴムで、明るい箇所をなるべく際立たせます。だたこれには限界もあって、このようなコピー用紙では表面がツルツルになってきてしまっています。
ちなみに消しゴムは「ぼかし」を出すのにも有効なので、この段階で全体を消しゴムがけしました。
5.最終調整
なかなか空気感が出ないので悩みながら、イラスト風でいいやと覚悟を決め、
輪郭を強調させて、「紙の限界」と自分で言い訳しながら、覚悟を決めて全体を調整します。
特に地面に覚悟を決めて、パースペクティブに合わせて光を差すことにしました。
iPhoneで陰影を調整してみたものがこちら。
まとめ
今回、並べてみると、こんなふうに描いていきました。これでも全行程70分くらいかかっています。
落ち着いて見ると、地下鉄の入り口が歪んでます。色々物足りないところがあります。
今回、画面に要素の多いわりに、紙が小さく、さばき切れませんでした。
(紙が大きかったら描けてたんかい、っていうとそうでもなさそうですが...)
また、ほんとの現地でのスケッチでは人間は止まってくれないので、普段のクロッキー力(素描のちから)が問われると思います。
でも、こうやって描く過程を残しておくと面白いもんだなとは思います。
歪みや、現実とは違う陰影も、「絵ならでわ」の良さでもあるかなと、
人に見せるような絵が描けたとは思えないものの、自分なりに「得るもの」があったとそれなりに満足して、今回は終わりたいと思います。
自己の満足はそれなりに満たされました(笑)
ということで、今日もご覧になっていただきありがとうございました。
(またお会いしましょう)