寝台列車でチェコを通過
ポーランド、アウシュビッツミュージアムに行こうとしていました。クラクフからバスが出ているようです。ただ、アウシュビッツには鉄道の最寄駅から徒歩でも行けるみたいだ。距離にして1.6km。
調べてみると、アウシュビッツというのはドイツ語としての呼び方で、この辺りの地名はOświęcimというらしい。ウィキペディアでは「オシフィエンチム」と出てくる。ポーランド語の発音はぜんぜん分からないので、それを丸呑みしておく。
さて、僕はこの「アウシュビッツ・ビルケナウ博物館」を午前中で見て回り、そのあとクラクフに行ってロンドンへの飛行機に乗るつもりだった。なるべく早く、Oświęcimに到着したい。
調べた限りでは、クラクフからのバスはどうしたって、クラクフを6時とか7時に出発し、Oświęcimには8時とか9時になってしまう。
僕はもう裏技のような感じで、Oświęcimの駅に朝の5時に着く方法を見つけた。ウィーンからの夜行列車である。
正直、朝5時に着いても、駅の規模はどうなのか、治安はどうか、お腹空いたらどうする、水は買えるのかなど不安はあったが、どうやら売店はあるらしい。
実は、僕はこれまで寝台列車というものに乗ったことがなかったので、この際、この方法でアウシュビッツに行ってみることにした。ホテル代も1泊浮きます。
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んでもって、とりあえずウィーンに着き、ウィーンの駅(Wien Meidling)から予定の寝台列車に乗ることができました。
3段ベッドの部屋。初めての寝台車にワクワクします。
ブロガーとしては失格なんですが、寝台車の値段が今となっては分かりません。たぶん、5,000〜6,000円だったと思います。
車内に乗り込むと目に着いたのは軽食とお水。3人分あるようです。
コンセントもありました。これは助かります。
なんとなくテンションが上がって3人で写真を取りました。二人とも僕よりも若い、大学生、って言っていました。
彼らと少しだけしゃべって、ベッドメイキングします。
クローゼットもあります。
この列車はワルシャワ行きで、僕の切符はクラクフまでの切符でした。僕はこの時念の為、車掌さんに、「僕はOświęcimで降ります、大丈夫ですか?」と確認だけしておきました。特に問題ないように言ってくれました。ちなみにこのあと、下車のときにこの車掌さんに少し驚かされることになります。
0:25の時点で、チェコのブルジェツラフ(Břeclav)という駅に停車しました。駅のホームに少しだけ降り立ったので、一応、チェコに降り立ったことになります。チェコは僕にとって最初の海外旅行地のひとつなので、思い出深い国です。
車内のトイレはこんな感じでした。とても清潔ですよね。
ベッドはこんな感じ。僕は、すこ高い枕が好みなので、いつもこうやって衣類を丸めて枕を高くします、どうでもいい情報ですが。
2:22、まだどこかに停車しました。全ては写真に撮れていませんが、このようにしばしばどこかの駅に停車します。
ボーフミンという駅でした。どうやら、まだチェコに居るようでした。何しろ、知らない駅に止まるのが楽しくて、ぜんぜん寝ていられません。
いつの間にかポーランド入国を果たす
しかし、少しは横になってウトウトしつつ、さてこの時、すでにポーランドに入国していました。「チェホビツェ=ジェジツェ」という場所です。発音が難しいですね。
さてついに、Oświęcimに着きました。実はOświęcimにつく直前、僕は起きていて準備も万端だったのですが、さきほどの車掌さんがわざわざ起こしにきてくれて、「もうすぐ着くよ」と教えにきてくれたのです。なんて親切なんでしょう。哀れなアジアの中年を起こしてあげないとかわいそうだという、優しさなのか、車掌としての職務なのか、分かりませんが、いずれにしても感動しました。感動しすぎてこのあたりの写真をぜんぜん撮っていませんでした。
このパネルは列車に掲げてあったものですが、ここに、停車駅が全て掲載されていることにあとで気づきました。
Oświęcim駅のホーム、朝の4:49、到着です。思ったとおり、まだ真っ暗です。僕以外に下車した人は誰もいませんでした。
人生初の寝台車、世話になったクラクフ行きの列車を見送り、駅のホームへ向かいます。
早朝のオシフィエンチウム駅に到着
駅の窓口らしきところ、誰もいません。なるほど、大きくもなく、小さくもなく、少なくとも、寒さはしのげます。また、まだ開いてませんでしたが売店もありました。
駅前のロータリーです、人の気配はほとんどないですが、ローカルバスがやってきたのでそれを見送ってまた駅の中へ。
コーヒーの自動販売機のようです。2.00ズウォティ、約51円。飲みたい...
トイレもまだ使用できませんでした
しかしこのあと5:30には売店が開店し、僕はパンを買うことができるようになります。その話はまた次回ということで...
(つづく)